経済産業省「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためガイドライン(案)」のパブリック・コメントに回答しました

経済産業省が意見を公募している「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン(案)」へJSIF分科会で意見をまとめ、以下の通り回答しました。

前文

権利を尊重すべき「人」は、私たち一人ひとりのことであり、我々人類社会を構成する基本的存在である。

これを近代社会の経済システムの文脈におきかえると、社会を豊かにする財産だと解釈できる。その多様性、ノウハウは投融資先企業の重要な無形資産でもあり、その会社の今後の方向性を指し示す経営者でもある。ど同時に、多くの人権課題はこれまでの実態や商慣習と複雑に絡みあっており、その課題を一気に全て解決することは容易ではないことを理解する。

よって、単純に人権課題が皆無であると言った報告ではなく、様々に存在する人権課題の解決に向けて日々取り組み、透明性のある形で進捗が市場関係者およびその他のステークホルダーに向けて継続的に発信されることを大前提として期待する。

昨年で発足から10年を迎えた「ビジネスと人権指導原則による進捗確認および今後10年のアクションプラン」で言及されている通り、機関投資家に加え、金融機関、取引所等、資金の出し手と資金の管理を実施する側の人権への取り組みの期待も高まっている。

こうした背景の中、日本サステナブル投資フォーラム(JSIF)では、「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン」に対し、機関投資家を中心とした資金の出し手側からのフィードバックを行うため、JSIFの理事及び会員の有志から構成される人権分科会を発足した。

ガイドライン案に基づき、当分科会で議論されたものを元に、次頁以降に分科会を代表して意見を提出する。尚、個別のコメントを提出するに辺り、以下の点を重要視している。

  1. 何よりも先に、「人権」が意味するもの、取り組むべき理由が明確に記されていること
  2. 企業のためのガイドラインであっても、第一に国・各省庁の役割、国際的な協力体制が明確であること
  3. 実務の担い手とガバナンス体制の一貫性と連携方法が明確であること
  4. 人権尊重の文化を醸成し、取り組むために重要な第一歩として、方針の策定が位置付けられていること
  5. 開示すべき情報をより具体的に整理した上で、その開示を企業行動の説明責任の一貫として重要視していること
  6. 継続的なガイドラインの見直しと解説の実施について言及されていること

続きは以下のPDFファイルをダウンロードしてご覧ください。

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