早稲田大学大学院の講座「サステナブルな事業/投融資の探求」#2

第二回目となる今回は、花王株式会社の畑中 晴雄氏より「花王のESG戦略と具体的取組-Kirei Lifestyle Plan」をテーマにお話しいただきました。

第一回目の総論講義にて説明のあったサステナブル投資の生態系の中では、今回は投資対象先(事業会社)に当たります。

講義では3つのパートにわけて説明がなされました。

  1. ESG戦略Kirei Lifestyle Planの策定経緯と内容
  2. アクションの象徴的な取組
  3. 情報公開

についてです。

創業時の企業理念(Kao Way)から一貫したよきモノづくりという価値観で社会に貢献する歴史が紹介され、多岐にわたる事業を通じてESGを実現する取り組みがされてきたことが紹介されました。

花王では、2019年に Kirei Lifestyle Plan というESG戦略を発表し、2020年末にK25 (中期経営計画)発表し、ESGを経営の根幹としています。CO2や水をライフサイクルで見ると使用のところが、一番多く、一企業としてできることして節水力の高い洗剤を開発してきました。一部のお客様には共感をいただき、少しでも世界に貢献すべく、アジアの国に商品の提供を考えて展開をしてきました。花王はもともと研究開発に投資もし、力を注いでもきました。2030年に向けて、ESGをしっかり、行うための土台作りを行い。人と地球をKireiにする花王という考え方を伝えていこうということになりました。①攻めのESG ②グルーバル ③花王らしい活動を進めていることが紹介されました。

続いて、花王の取り組みの中から、プラスチック包装容器宣言、リデュース、リサイクルを外に向けて情報発信をしっかりしていることが紹介されました。また、課題についても共有いただきました。責任ある原材料調達や衛生に関する活動にも取り組んでいます。統合レポート、Kirei Lifestyle Plan プログレスレポート、サステナビリティデータブックの三本立てで情報公開をしています。Webサイトでも専門家向けに発信をしていますが、生活者により分かりやすくご理解をしやすいように情報公開を始めていると、紹介がありました。

受講生とのディスカッションでは、「社員の方々にはどのように伝えているのか」「利益とESGのバランスはどう考えたら良いのか」「消費者行動の変容につながる情報発信や取り組みは」「人権やマイクロプラスチックについては?」「主要なKPIはどうやって決めたのか」「投資家との対話・理解は」といった活発な場となりました。

※執筆担当…岡田敦(JSIF運営委員)

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